2026年10月締切の補助金3つを徹底比較|新事業進出・ものづくり・省力化・成長加速化、どれを選ぶ?

2026年秋は、中小企業の設備投資や事業成長を支援する主要な補助金の公募が集中しています。

特に、

  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(応募締切:2026年10月30日)
  • 中小企業省力化投資補助金<一般型>(応募締切:2026年10月中旬予定)
  • 中小企業成長加速化補助金(応募締切:2026年10月29日)

の3つは、2026年10月に締切が集中しています。

ただし、3つは「設備投資を支援する」という点では似ていても、対象となる企業や投資の目的は大きく異なります。本コラムでは、3つの補助金を比較し、「自社はどれを検討すべきか」を分かりやすく解説します。

2026年10月締切の補助金3つを比較

補助金主な目的向いている企業
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金新製品・新サービス開発、新市場進出、高付加価値化新しい事業・製品・サービスに挑戦したい企業
中小企業省力化投資補助金<一般型>人手不足対応、生産性向上、省力化工場・業務の自動化、省力化を進めたい企業
中小企業成長加速化補助金売上高100億円を目指す企業の大規模成長投資大規模な設備投資を行い、事業を大きく成長させたい企業

省力化投資補助金は「人手不足に悩む中小企業の省力化投資」が主眼です。一方、成長加速化補助金は「売上高100億円超を目指す中小企業の大胆な投資」が対象で、経営者自身による「100億宣言」の事前公表も必須要件です。この目的の違いを最初に押さえておくことが、3つを比較するうえでの出発点になります。

3つの補助金の違いを一覧で比較

項目新事業進出・ものづくり商業サービス補助金省力化投資補助金<一般型>成長加速化補助金
直近の締切2026年10月30日2026年10月中旬予定2026年10月29日
補助上限額最大9,000万円(枠・従業員規模により変動)最大1億円(従業員規模により変動)最大5億円
補助率1/2〜2/3(枠・特例により変動)1/2〜2/3(賃上げ特例等により変動)1/2以内
主な対象経費機械装置・システム構築費、専門家経費、海外旅費(グローバル枠)等機械装置・システム構築費(必須)、運搬費、外注費等建物費、機械装置費、ソフトウェア費
最低投資額の目安補助下限額100万円〜750万円(枠により異なる)単価50万円以上の機械装置等が必須投資額1億円以上(資産計上分)
主な必須要件付加価値額・賃上げ計画の策定労働生産性向上・賃上げ計画の策定100億宣言の公表、賃上げ計画の策定
対象企業のイメージ新製品・新市場・海外展開に挑戦する中小企業人手不足対応・生産性向上に取り組む中小企業売上高10億円台〜100億円未満で、100億円超を目指す中小企業

補助金額の大小だけで比較しないことが重要です。「何をしたい会社なのか」から出発し、「どの補助金が合うのか」という順番で考える必要があります。

あなたの会社はどの補助金?目的別に選ぶ

あなたの目的おすすめの補助金
新事業・新製品の開発新事業進出・ものづくり補助金
工場・業務の自動化・省人化省力化投資補助金<一般型>
100億円超を目指す大型投資成長加速化補助金

新しい製品・サービス・事業を始めたい
「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」

自社の技術力を活かした新製品・新サービスの開発や、既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出、輸出体制の強化を検討している場合に適しています。

工場を自動化・省人化したい新しい製品・サービス・事業を始めたい
「省力化投資補助金<一般型>」

人手不足に直面しており、オーダーメイド・セミオーダーメイドの設備やシステム導入によって生産性を高めたい場合に適しています。

大規模な設備投資で売上100億円を目指したい
「成長加速化補助金」

すでに売上高10億円台に到達しており、さらなる大規模投資によって100億円企業を目指す明確な成長ビジョンを持つ企業向けです。

「新規事業+設備投資」の場合は?

新規事業への進出と大規模な設備投資が同時に発生するケースでは、どの補助金に該当するか迷いやすいところです。

判断の目安は投資額1億円です。

  1. 投資額 1億円未満 + 新市場・新製品開発が目的 ➡ 新事業進出・ものづくり補助金
  2. 投資額 1億円以上 + 100億宣言の要件を満たせる ➡ 成長加速化補助金

自社の投資規模と成長ビジョンの明確さを基準に整理するとよいでしょう。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金とは?

中小企業等が行う、技術的革新性のある製品・サービスの開発や、既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓に向けた国内の輸出体制強化に係る設備投資等を支援する制度です。「革新的新製品・サービス枠」「新事業進出枠」「グローバル枠」の3枠で構成され、枠と従業員規模に応じて補助上限額・補助率が異なります。

詳しい申請要件、補助対象経費、補助上限額、申請スケジュールなどは、以下のコラムで詳しく解説しています。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金とは?統合の背景・公募時期・申請準備を解説

なお、次年度以降の公募では「売上高10億円を目指す宣言」が要件として組み込まれる可能性があります。今回の公募自体には要件化されていませんが、審査における加点項目も拡充されているため、成長志向を明確にアピールする事業計画を作成することが採択に有利に働くと考えられます。

中小企業省力化投資補助金<一般型>とは?

人手不足の解消、労働生産性の向上、賃上げの実現を目的とした制度です。オーダーメイド・セミオーダーメイド性のある設備やシステムを導入し、労働生産性の年平均成長率4%以上の向上を目指す事業計画が対象になります。単価50万円以上の機械装置等への投資が必須となっている点も特徴です。

省力化投資補助金の補助上限・補助率・対象経費・申請要件を詳しく知りたい方は、以下のコラムをご覧ください。

省力化投資補助金(一般型)とは?|対象・補助額・申請の流れまとめ

中小企業成長加速化補助金とは?

売上高100億円超を目指す中小企業の大胆な投資を支援する制度です。賃上げへの貢献、輸出による外需獲得、地域経済への波及効果の大きさが重視されています。補助上限は最大5億円と非常に大きい一方、申請時までに「100億宣言」がポータルサイトで公表されていることが必須要件であり、投資額も1億円以上(資産計上分)が求められます。対象となる企業も売上高10億円以上100億円未満に限られており、誰でも使える大型補助金ではありません。

補助率・対象経費・100億宣言の進め方など詳しい内容は、以下のコラムで解説しています。

成長加速化補助金とは?売上100億円目指す企業の大型補助金

3つの補助金は「設備投資の目的」で考える

3つの補助金は、単なる制度の違いではなく、「何のために設備投資をするのか」という目的の違いとして整理すると分かりやすくなります。

設備投資をしたい
新しい事業・製品・サービスをつくる
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金
人手不足を解消・省力化する
中小企業省力化投資補助金<一般型>
会社そのものを大きく成長させる
中小企業成長加速化補助金

この3分岐で考えることで、単なる制度比較ではなく、自社の状況に当てはめて判断できる内容になります。

「補助金額が大きい=おすすめ」ではない

成長加速化補助金は最大5億円と非常に大型ですが、誰でも申請できるわけではありません。一方で、省力化投資補助金はより幅広い中小企業が活用しやすい制度です。

それぞれの特徴と前提条件を比較して選ぶことが重要です。

  • 成長加速化補助金(大型投資で劇的な成長を目指す企業向け)
    • 対象要件: 売上高100億円を目指す企業(売上高10億円〜100億円未満が目安)
    • 前提条件: 「100億宣言」の事前公表、1億円以上の投資額が必要
  • 省力化投資補助金<一般型>(人手不足や生産性向上に取り組む企業向け)
    • 対象要件: 自動化・省人化を図りたい中小企業全般
    • 前提条件: 単価50万円以上の機械装置等の導入

「補助上限額が一番大きいから」という理由だけで選ぶのではなく、自社の投資目的事業規模との適合性をしっかり確認して選定しましょう。

3つの補助金に共通する「申請前に確認したいこと」

申請準備を進める前に、以下の項目をチェックしてみましょう。

10月締切に向けて、今から準備すべきこと

  1. 自社の投資目的を整理する 
    新製品・新事業なのか、省力化なのか、大規模成長なのかを明確にします。
  2. 候補となる補助金を絞る 
    目的別の整理表を参考に、自社に合う制度を1〜2つに絞り込みます。
  3. 公募要領を確認する 
    各制度の最新版の公募要領を必ず公式サイトで確認します。制度は改訂が続いているため、常に最新情報を確認することが重要です。
  4. 対象経費・要件を確認する 
    補助対象経費の範囲や、賃上げ・生産性向上等の必須要件を具体的に確認します。
  5. 事業計画を作成する 
    数値目標の根拠、実施体制、スケジュールを具体的に記載します。
  6. 申請準備を進める 
    GビズIDの取得、必要書類の収集、(成長加速化補助金の場合は)100億宣言の事前公表など、締切から逆算して準備を進めます。

よくある質問

Q. 複数の補助金に同時に申請(併願)することはできますか?
A. 申請自体は可能ですが、同一の設備や事業内容で重複して採択・受給することはできません。別の投資目的や設備内容であれば別々の補助金に申請することが可能です。
Q. 交付決定(採択)の前に機械や設備を発注・購入しても対象になりますか?
A. 原則として対象外となります。補助金では「交付決定」を受けた後に発注・契約・購入を行った経費のみが対象となりますのでご注意ください。
Q. 申請にはどのような事前準備(アカウント等)が必要ですか?
A. オンライン申請システム(jGrants等)を利用するため、「GビズIDプライムアカウント」の取得が必須となります。発行までに数日〜2週間程度かかる場合があるため、早めの取得をおすすめします。
Q. 自社がどの補助金の条件に当てはまるかわからない場合はどうすればよいですか?
A. 補助金は投資目的や事業規模によって適した制度が異なります。当事務所では初回1時間無料にてご相談を受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

まとめ|3つの補助金から自社に合った制度を選びましょう

補助金主な目的向いている企業
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金新製品・新サービス、新市場、高付加価値化新しい事業・製品・サービスに挑戦したい企業
省力化投資補助金<一般型>人手不足対応、生産性向上、省力化工場・業務の自動化、省力化を進めたい企業
成長加速化補助金売上高100億円を目指す企業の大規模成長投資大規模な設備投資を行い、事業を大きく成長させたい企業

2026年10月は、設備投資や事業成長を検討する企業にとって、複数の大型補助金を比較できるタイミングです。ただし、それぞれ目的や対象企業が異なります。「何に投資するのか」「なぜ投資するのか」を整理したうえで、自社に合った補助金を選ぶことが重要です

補助金の申請サポートをお探しの方へ

各補助金の最新の公募スケジュールやサポート料金詳細は受付中の補助金・助成金一覧よりご確認いただけます。