【令和8年度】東京都「展示会出展助成事業」とは?対象者・助成額・申請方法をわかりやすく解説
展示会は、新規顧客の獲得や販路拡大、自社製品の認知度向上につながる極めて有効なマーケティング手法です。しかし、出展小間料やブースの設営費、パンフレットの印刷代など、1回の出展には多くのコストがかかるため、二の足を踏んでしまう中小企業も少なくありません。
そこで強力な追い風となるのが、東京都中小企業振興公社が実施する「令和8年度 展示会出展助成事業」です。
本記事では、この助成金の概要や対象者の条件、対象となる経費、そして申請をスムーズに通過させるための重要なポイントをわかりやすく解説します。
展示会出展助成事業とは?
本事業は、東京都内の中小企業が自社製品・サービスの販路拡大を目指し、BtoB(企業間取引)を目的とした展示会へ出展する際、その費用の一部を東京都がバックアップしてくれる制度です。
「コストがネックで出展を見送っていた」「ブースのデザインをもっと豪華にして他社と差別化したい」といった企業の営業活動を強力に支援してくれます。
なぜ今、展示会に出展すべきなのか?|3つのメリット
Webマーケティングが主流となった現代だからこそ、リアルな展示会に出展することには計り知れない価値があります。
- 角度の高い「見込み顧客(リード)」と直接商談ができる
情報収集や課題解決のために来場する「意思決定権を持ったバイヤーや経営者」と直接対面できるため、通常の飛び込み営業やテレアポに比べて成約率が格段に高まります。 - 顧客の「生のフィードバック」が手に入る
自社製品やサービスを目の前にした来場者の反応、質問、要望を直接ヒアリングできます。これはWeb上のデータだけでは得られない、次なる商品開発や改善への貴重なヒントになります。 - 業界内での認知度・信頼性が向上する
注目度の高い展示会に出展していること自体が、企業の社会的信用やステータスにつながります。既存顧客へのアピールになるほか、業界内のトレンドや競合他社の動向を肌で感じられるメリットもあります。
助成対象者
都内の中小企業であれば誰でも申請できるわけではなく、以下の主要な要件を満たす必要があります。
- 東京都内に「本店」または「支店(登記あり)」がある中小企業者であること
- 法人は履歴事項全部証明書、個人事業者は開業届等で都内所在が確認でき、都税を滞納していないことが条件です。
- 公社指定の「無料経営分析」を受けていること
- 都内商工会議所・商工会等で実施している「中小企業活力向上プロジェクトアドバンスプラス」の無料経営分析を受け、本助成事業の利用が有効であると認められている必要があります。
- 売上減少や損失計上など、いずれかの要件に該当すること
- 「直近決算期の売上高が1期前より減少している」、または「直近決算期で損失(営業利益・経常利益・当期純利益等のいずれか)を計上している」、もしくは「同プロジェクトのグロースサポートを受けている」のいずれかを満たす必要があります。
助成対象となる経費
この助成金は、展示会出展に直接関わる費用から、出展に伴う販促活動の費用まで幅広くカバーしています。
- 出展小間料:展示会場のスペース代・出展料
- 資材費・施工費(ブース装飾):壁面パネル、レンタル什器、照明、サイン設置など
- 輸送費:展示品や機材を会場へ搬入・搬出するための運賃
- 販売促進費:展示会で配布する専用パンフレットやチラシの印刷費、ブース内で放映する動画制作費、展示会に合わせたWebサイト・広告制作費など
対象外となる例
- 共同出展・代理出展:同一小間内に複数企業で出展するものや、他社のPRが含まれる出展は対象外です(自社が主体となり、自社名義で申し込み・支払いを行う必要があります)。
- その場での販売(即売):BtoCの物販を目的とした展示会は対象外です。
- 試作品のPRや市場調査:すでに「販売を開始している自社商品(または取扱商品)」を展示する必要があります。
助成額・助成率
令和8年度の助成内容は以下のとおりです。
- 助成限度額:150万円
- 助成率:助成対象経費の2/3以内
例えば、対象経費が150万円の場合、最大100万円程度の助成を受けられる可能性があります(助成額は審査結果等により決定されます)。
【2026年度】スケジュール
2026年度は4月から翌年1月まで、毎月(全10回)申請のチャンスがあります。
※各回とも、最終日の16時締め切り
| 回 | 申請受付期間 |
| 第1回 | 4月1日(水) ~ 4月14日(火) |
| 第2回 | 5月1日(金) ~ 5月14日(木) |
| 第3回 | 6月1日(月) ~ 6月15日(月) |
| 第4回 | 7月1日(水) ~ 7月14日(火) |
| 第5回 | 8月1日(土) ~ 8月14日(金) |
| 第6回 | 9月1日(火) ~ 9月14日(月) |
| 第7回 | 10月1日(木) ~ 10月14日(水) |
| 第8回 | 11月1日(日) ~ 11月16日(月) |
| 第9回 | 12月1日(火) ~ 12月14日(月) |
| 第10回 | 2027年1月1日(金) ~ 1月14日(木) |
【注意】
助成の対象となるのは、「交付決定日が属する月の翌月1日以降」に開催される展示会です。申請から交付決定までには審査期間があるため、「出展したい展示会の会期」から逆算して、かなり余裕を持った回で申請を完了させる必要があります。
申請前に確認しておきたいポイント
申請前には、次の点を確認しておきましょう。
- 出展予定の展示会が対象となるか
- 対象経費・対象外経費
- 必要書類
- Jグランツ・gBizIDの準備
- 助成対象期間
募集要項には詳細な要件が記載されていますので、内容を十分に確認した上で申請することが大切です。
よくある質問
Q1. 申請すれば必ず助成金をもらえるのですか?
A1. いいえ、一律で支給されるものではありません。申請後に東京都中小企業振興公社による審査(書面審査など)が行われ、採択された企業のみが助成対象となります。要件をすべて満たし、不備のない書類を提出することが必須です。
Q2. 海外で開催される展示会への出展も対象になりますか?
A2. はい、対象になります。本事業は国内の展示会だけでなく、海外で開催されるBtoB目的の展示会への出展も助成対象として認められています。ただし、出展申込や支払いの名義、商談の実態がすべて申請事業者本人である必要があります。
Q3. 「中小企業活力向上プロジェクトアドバンスプラス」の経営分析はどこで受けられますか?
A3. 都内の商工会議所(東京商工会議所など)や商工会、東京都商工会連合会で受けることができます。完全無料で受けられますが、混雑状況によっては診断までに時間がかかる場合があるため、早めの予約をおすすめします。
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展示会での市場開拓にとどまらず、その後の生産性向上や本格的な設備投資、新規事業への展開をお考えの方は、以下のような他の強力な補助金との組み合わせも視野に入れると、長期的な成長戦略を描きやすくなります。
- 小規模事業者持続化補助金:HP制作やチラシ作成など、より柔軟な販路開拓に
- 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金:展示会後の本格的な設備投資や新サービス開発に
初めて補助金・助成金を利用する方は、こちらのコラムも参考になります。
初めての補助金申請:何から始めればいい?最低限知っておきたい基本の流れ
展示会出展助成事業を活用して販路拡大を目指そう
展示会は、新規顧客との出会いや新たな販路の開拓につながる重要な機会です。
東京都の「展示会出展助成事業」を活用すれば、出展にかかる費用負担を軽減しながら、積極的な営業活動を進めることができます。
計画的な準備を進め、助成金を賢く活用してビジネスを次のステージへと進めましょう。

