【事業再構築補助金】成長分野進出枠(GX進出類型)とは?申請可能か確かめる方法は?
事業再構築補助金の第13回公募が開始されました!(2025年1月10日)
事業再構築補助金には、申請枠、類型が複数用意されています。
本コラムでは、その中の成長分野進出枠(GX進出類型)についてご説明します。
成長分野進出枠(GX進出類型)とは?
事業再構築補助金は、企業が新たな成長分野に進出するための支援を目的とした補助金制度です。
成長分野進出枠(GX進出類型)は、「グリーン成長(GX)」をテーマにした事業を支援するために設けられています。
つまり、環境に配慮した取り組みである必要があります。
補助対象事業の要件
① 事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること【事業再構築要件】
② 事業計画について金融機関等又は認定経営革新等支援機関の確認を受けていること。ただし、補助事業の実施にあたって金融機関等から資金提供を受ける場合は、資金提供元の金融機関等から事業計画の確認を受けていること。【金融機関要件】
③ 補助事業終了後3~5年で付加価値額の年平均成長率 4.0%以上増加、または従業員一人当たり付加価値額の年平均成長率 4.0%以上増加する見込みの事業計画を策定すること【付加価値額要件】
④ 事業終了後3~5年で給与支給総額を年平均成長率2%以上増加させること【給与総額増加要件】
⑤ グリーン成長戦略「実行計画」14 分野に掲げられた課題の解決に資する取組であること【GX 進出要件】
⑤にある、グリーン成長戦略「実行計画」14分野とは何でしょうか?
グリーン成長戦略「実行計画」14分野とは?
グリーン成長戦略「実行計画」14分野とは、脱炭素社会の実現を目指して、14の重点分野を設定し、具体的な行動計画を策定しているものです。

経済産業省 グリーン成長戦略(概要)より
上図にある14分野が選定されています。
エネルギー関連産業の4分野
- 洋上風力・太陽光・地熱
- 水素・燃料アンモニア
- 次世代熱エネルギー
- 原子力
輸送・製造関連産業の7分野
5.自動車・蓄電池
6.半導体・情報通信
7.船舶
8.物流・人流・土木インフラ
9.食料・農林水産業
10.航空機
11.カーボンリサイクル・マテリアル
家庭・オフィス関連産業の3分野
12.住宅・建築物・次世代電力マネジメント
13.資源循環関連
14.ライフスタイル関連
取り組む事業が環境に配慮したもので、この14分野のいずれかに該当するとします。
しかし…
やろうとしている事業が「グリーン成長戦略「実行計画」14分野の課題の解決に資する取組」に該当しているのかがわかりにくいのではないでしょうか?
【グリーン成長戦略「実行計画」14分野の課題解決に資する取組】なのかを判断する方法は?
確認しなければならない書類は、経済産業省が公開している「2050 年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」です。
ここでは、14分野ごとに<現状と課題><今後の取組>が詳しく記載されています。
例えば、自動車・蓄電池産業を見てみます。
60ページから71ページに渡り掲載されています。


このように1つの分野だけでもボリュームがあり、読むのが大変です。
やろうとしている事業が、この<現状と課題><今後の取組>のどの部分に合致しているのかを、
辛抱強く照らし合わせる必要があります。
例えば、「電気自動車の普及を支える技術開発」であれば、上記の61ページに「日本は普及が遅れている」と書いている箇所があるので該当しそうだな…
と判断します。
どんな企業が申請できるの? 対象事業について
- 再生可能エネルギーの導入・活用
- カーボンニュートラルを目指した製造工程の改善
- 低炭素型の農業や漁業の技術革新
このような事業が挙げられます。
補助率や対象経費についてはこちらで説明しました。
申請の際は事業計画書を作成します。
この計画には、進出する成長分野(脱炭素、再生可能エネルギーなど)の具体的な内容や、期待される環境への貢献、実現可能性などを示す必要があります。
スケジュールは?
第13回事業再構築補助金は、今回が最終回です。
・公募開始:2025年1月10日(金)
・応募締切:2025年3月26日(水)18:00
・補助金交付候補者の採択発表:2025年6月下旬~7月上旬頃(予定)
事業再構築補助金の後継として、令和7年(2025年)に「新事業進出補助金」が新設されます。
こちらもチェックされてみてはいかがでしょうか。
