初めての補助金申請:何から始めればいい?最低限知っておきたい基本の流れ

補助金に興味はあっても、「申請は複雑そう」「時間がかかりそう」「何から始めればいいのかわからない」と感じる経営者の方は多くいらっしゃいます。

特に初めての場合、専門用語が多く、要領の資料も数十ページに及ぶため、「自分にはハードルが高いのでは?」と思われるのも無理はありません。

しかし、補助金の流れは大きく分けると非常にシンプルで、何を、どの順番で進めるかを知っておくだけで戸惑いは大幅に減ります。

本コラムでは、初めての方でも押さえておくべき最低限の流れを整理します

補助金申請の全体像

補助金申請の流れは、次の3ステップで理解できます。

この3つの流れをつかんでおくだけで、全体が見通せるようになります。

ステップ①:まずは自社に合う補助金を探す

補助金は数が多いため、まずは「目的に合うものを選ぶ」ことが最初のステップです

補助金の種類は大きく分けて次の2つです。

  1. 設備投資や新事業のための補助金(例:新事業進出補助金、ものづくり等)
  2. 小さな取り組みを支援する補助金(例:小規模事業者持続化補助金)

ここで大切なのは、補助金ありきで事業を考えないことです。

補助金はあくまで事業を後押しするための制度です。
「やりたいこと」「必要な投資」があり、それに合う制度を選びます。

ステップ②:事業計画の整理(最も重要)

補助金申請の中心は事業計画書です。
ここがしっかりしていれば、手続きの負担はぐっと軽くなります。

最低限整理するポイントは以下の通りです。

1)現状の課題

「なぜ今この取り組みが必要なのか」を説明します。

2)取り組む内容

どのような設備を導入するのか、どのような新サービスを始めるのか。

3)実施後の効果

売上・利益だけでなく、地域貢献や業務効率化など、幅広い視点で整理します。

4)スケジュール

補助金は申請から採択まで数ヶ月かかることも多いため、実施したい時期との調整が必要です。

事業計画書は専門的な書き方が必要なわけではなく、「第三者が読んで理解できるか」 が最重要ポイントです。

ステップ③:提出書類をそろえる(よくあるつまずきポイント)

事業計画が固まったら、必要書類をそろえていきます。
補助金ごとに細かい違いはありますが、よく求められるのは次のような書類です。

特に見積書の取り寄せで時間がかかるケースが多いため、早めに依頼しておくと安心です

また、書類の形式や枚数に細かいルールがあるため、公募要領の「提出書類一覧」は必ず確認しましょう。

採択後の流れ

採択されると補助金がすぐにもらえると思われがちですが、実際は次の流れです。

特に気をつけたいのは、「交付決定前に発注したものは補助対象外」という点です。

タイミングを間違えると補助金が使えなくなるため、ここは非常に重要です

補助金申請で注意したい3つのこと

① 補助金のために事業内容を変えない

補助金は目的ではなく、あくまで事業を後押しするものです。
制度に合わせて無理をすると、実行段階で苦しくなります。

② スケジュールに余裕を持つ

申請準備には1〜2ヶ月程度かかることもあります。
「公募開始から締切までの期間」が短い場合は、早めの着手が重要です。

③ 採択後の手続きも視野に入れておく

補助金は採択されて終わりではありません。
実績報告や証憑の整理など、事業実施後も一定の手続きが必要です

まとめ

初めて補助金に挑戦する方にとって、不安の多くは「全体像が見えないこと」が理由です。

  1. 制度を選ぶ
  2. 事業計画を整理する
  3. 必要書類をそろえる

この3つの流れを押さえておきましょう。

補助金は、自社の取り組みを後押しする制度です。
正しい順番で準備すれば、小規模事業者でも十分に活用できます。

専門家に依頼した場合に受けられるサポート(当社の場合)

補助金申請は自社だけでも取り組むことは可能ですが、「何から手をつければいいのかわからない」「書類の読み込みに時間を割けない」という理由から、外部の専門家にサポートを依頼する企業も少なくありません。

専門家が支援できる範囲は次のようなものがあります。当社のサポート範囲を例にご紹介します

① どの補助金が適しているかの整理・ヒアリング

事業内容・設備投資の目的・会社の状況を伺い、複数の補助金の中から最適な制度の選択をサポートします。

② 必要書類の整理

決算書や見積書など、提出に必要な書類を整理し、「何が必要で、いつまでに準備すべきか」 を明確にします。

③ 事業計画書の作成サポート

補助金申請の核となる事業計画について、ヒアリング内容をもとに構成案の作成・文章化・必要な数値整理を行います。

専門用語に偏らず、審査側が理解しやすいストーリーになるようサポートします。

④ 電子申請(提出作業)のサポート

入力方法の説明、必要情報の整理、添付書類の確認など、提出作業において迷いやすい部分をフォローします。

⑤ 採択後の手続き(交付申請・実績報告)のサポート

補助金は採択されて終わりではなく、ここから交付申請・事業実施・実績報告と続きます。
専門家が関わることで、書類の不備やスケジュール遅れを防ぎやすくなります。

⑥ 企業ごとのスケジュール表を作成

補助金には「いつまでに何をしなければいけないか」が細かく決まっています。
当社では、企業ごとに
・準備項目
・証憑整理
・提出時期
・実績報告の期限

を一覧化したスケジュール表を作成し、最後まで伴走します。