【2026年最新】令和7年度「観光DX推進モデル実証事業」を徹底解説!IT導入補助金との違いは?

インバウンド需要が本格化し、観光地が「ただ人を呼ぶ」段階から「データで稼ぎ、再来訪を促す」段階へとシフトしています。

今回、観光庁から発表された「地域全体の消費拡大、誘客・再来訪促進に向けた観光DX推進モデル実証事業」は、まさにその最前線を支援する補助金です。

本コラムでは、人件費や旅費も対象となる手厚い制度のポイント、対象経費、申請スケジュールをわかりやすく解説します。

この事業の「狙い」は?|観光DX 推進モデル実証事業

従来の補助金と異なるのは、単一企業の利益ではなく、「地域全体(観光地)」の課題解決にフォーカスしている点です。

  • 地方誘客: データを活用して、まだ知られていない地域の魅力を特定のターゲットに届ける。
  • オーバーツーリズム対策: 混雑状況を可視化し、空いている時間や場所へ誘導する。
  • インバウンド消費拡大: 外国人旅行者の動きを分析し、単価アップや周遊を促す。

誰が使えるのか?|対象事業者(DMO・自治体・民間)

本事業は、地域が一体となって取り組む必要があるため、原則として「コンソーシアム(共同体)」での応募が条件となります。

  • 構成員の例: DMO、地方公共団体、民間事業者(宿泊施設、交通事業者、旅行会社、IT企業など)
  • ポイント: 地域課題を抽出するリーダーと、それを解決する技術を持つITベンダーがタッグを組む形が理想的です。

補助金額・補助率

取組のフェーズに合わせて2つのモデルが用意されています。

モデル区分補助上限額補助率特徴
エントリーモデル1,000万円1/2以内これからデータ活用を始める地域向け。
アドバンスドモデル2,500万円1/2以内既存の仕組みを発展させ、自走化を目指す地域向け。

徹底解説:対象となる経費一覧

対象となる経費(例)

DX(デジタルトランスフォーメーション)の名にふさわしく、システム開発だけでなく、戦略策定から実行まで幅広く認められます。

  • システム開発・改修費、アプリ構築費
  • データ分析、マーケティング調査費
  • 専門家への謝金・旅費
  • プロモーション、コンテンツ制作費
  • 実証実験の運営事務局経費

本事業の経費は、大きく分けて「実証事業費」と「一般管理費」で構成されます。

1. 実証事業費(直接必要な経費)

システムの開発だけでなく、現場での実証実験や、それに伴うスタッフの動きもしっかりカバーされます。

  • 人件費
    • 事業計画の策定、サービス開発、実証実験の運営、データ分析・評価に従事する者の費用。
    • ※注:従事日誌等で「本事業のために働いた時間」を明確に区分する必要があります。社会保険料等の会社負担分も按分して計上可能です。
  • 旅費
    • 実証実験の実施、専門家との打ち合わせ、先進地調査などに必要な交通費・宿泊費。
    • ※注:各団体の旅費規定に基づき、実費または規定額が支給されます。
  • 謝金
    • 外部アドバイザー、有識者、実証実験への協力者(アンケート回答者等)への謝礼。
  • 外注費(委託・外注)
    • システム開発、アプリ構築、データ分析の専門業者への委託。
    • プロモーション用動画の制作、Webサイト作成、広告運用代行。
    • 事務局業務の外部委託など。
  • 備品費・消耗品費
    • 事業に直接必要な機器(タブレット、センサー、ビーコン等)の購入・リース料。
    • ※注:汎用性の高いPCや事務用品は対象外となることが多いので注意が必要です。
  • その他諸経費
    • 通信運搬費(郵便、運送代)、印刷製本費(パンフレット等)、会場借上料、損害保険料など。

2. 一般管理費

  • 事業全体を管理するためのバックオフィス経費として、実証事業費(人件費+旅費+謝金+外注費等)の一定割合(例:10%以内など)を計上できる場合があります。

※建物等の建設・大規模改修や汎用機器などは対象外です

スケジュール|観光DX 推進モデル実証事業

公募期間が短いため、早急な体制構築が求められます。

  • 公募期間: 2026年2月12日(木)~ 2026年3月25日(水)必着
  • 事業実施期間: 採択・交付決定後 ~ 2027年2月下旬(予定)

まとめ|観光DX 推進モデル実証事業

観光庁の補助金は、経産省の「IT導入補助金」などと比較して、「地域全体への波及効果」「持続可能性(補助金が終わった後も自走できるか)」が厳しく審査されます

「どのデータを使い」「地域のどの課題を解決し」「最終的にどう収益を上げるのか」というストーリー作りが採択の鍵となります。