【最新比較】ものづくり補助金・新事業進出補助金・省力化投資補助金は何が違う?目的・対象・採択のポイント
「ものづくり補助金にするべきか、それとも省力化投資補助金の方がいいのか?」
「新事業進出補助金との違いがよく分からない…」
主要な設備投資系補助金が同時に公募されており、どれを選ぶべきか迷う方も多いのではないのでしょうか。
この記事では、現在公募中の
・ものづくり補助金
・新事業進出補助金
・省力化投資補助金(一般型)
の 3つの制度の違いを比較表付きで分かりやすく解説 します。
「目的の違い」「対象となる事業のタイプ」「採択されやすいポイント」に重点を置いて整理するので、補助金申請の検討にお役に立てください。
3つの補助金の目的と位置づけの違い
同じ「設備投資系補助金」ですが、実は狙いが明確に分かれています。
ものづくり補助金とは
中小企業・小規模事業者の革新的な製品開発やサービス開発を支援する補助金です。
研究要素や開発プロセスを伴う投資、試作品開発、新しい生産プロセス導入などが対象になります。
- 製造業だけでなくサービス業も申請可
- 研究開発・試作品・独自性のある取り組みに強い
- 事業の新規性・市場性が重要
新事業進出補助金とは
新事業進出補助金は、企業が新製品・新サービスの提供を通じて新たな市場に進出する「前向きな成長投資」を支援する制度です。
- 企業の成長・地域経済活性化につながる「新しい挑戦」を後押し
- 既存事業の延長ではなく、新しい分野や顧客層への進出を重視
- 例えば、製造業が自社製品のD2C(自社EC)販売を開始するなども対象
省力化投資補助金(一般型)とは?
中小企業・小規模事業者などの人手不足対策・自動化・生産効率向上に特化した補助金です。
- ロボット・自動化機器の導入を強力に支援
- 省力化・自動化を目指す企業なら幅広く活用可能
- 現場の省力化・自動化に特化しており実行しやすい
比較表|対象者・補助率・上限額・採択ポイントの違い
| 項目 | ものづくり補助金 | 新事業進出補助金 | 省力化投資補助金(一般型) |
|---|---|---|---|
| 目的 | 新製品・サービス開発 | 新市場進出・事業展開 | 自動化・省人化 |
| 補助率 | 1/2~2/3以内 | 1/2 | 1/2~2/3 |
| 補助上限 | 最大4,000万円 | 750万円~9,000万円 | 750万円~1億円 |
| 対象 | 中小企業・小規模事業者 | 中小企業 | 中小・小規模 |
| 特徴 | 開発型 | 成長戦略型 | 生産性改善型 |
| 審査 | 技術性・革新性 | 事業性・市場性 | 効果・即効性 |
どれを選ぶべき?目的別の選び方
生産性向上・新製品開発なら?
→ ものづくり補助金
試作品開発やオリジナルサービスの開発を行う場合に向いています。
事業転換・販路開拓なら?
→ 新事業進出補助金
既存事業とは異なる事業領域へ展開したい場合に適しています。
人手不足対応・自動化なら?
→ 省力化投資補助金
今すぐ業務効率化が必要な企業向けです。
審査のポイントの違い
同じ設備投資系の補助金でも、審査で重視される視点は大きく異なります。「どのように書けば採択されやすいか」を理解するために、それぞれの審査観点を整理します。
ものづくり補助金の審査ポイント
ものづくり補助金では、革新性と実現可能性が特に重視されます。
一般的な設備導入だけでは評価が上がらず、「自社ならではの工夫」「新しい製品・サービスに至るプロセス」が問われます。
審査の主な視点は次の通りです。
- 事業計画に技術的な裏付けがあるか
- 競合との差別化要素が明確か
- 本当に付加価値向上につながるか
- 実施体制・スケジュールに無理がないか
「なぜその設備が必要なのか」を論理的に説明することが不可欠です。
新事業進出補助金の審査ポイント
新事業進出補助金では、新しい市場開拓としての妥当性が評価されます。
単なる設備投資ではなく、事業として成り立つかどうかが重要です。
審査の主な視点は次の通りです。
- 新市場のニーズ調査や市場分析が十分か
- ビジネスモデルの収益性が説明されているか
- 継続性・採算性が示されているか
- 新規事業の有望度、政策面など
「将来の売上根拠」と「事業の成長性」を数字で説明しましょう。
省力化投資補助金の審査ポイント
省力化投資補助金は、生産性向上の効果が明確に示せるかが最大のポイントです。
特に「どれだけ人手不足を改善できるか」「どれだけ効率化できるか」が重視されます。
審査の主な視点は次の通りです。
- 導入機器による作業時間削減や人員削減効果が説明されているか
- 労働生産性指標の改善見込みが数字で示されているか
- 単なる機器購入でなく、業務プロセス改善が設計されているか
- 投資額と効果の費用対効果が妥当か
「導入前→導入後」の作業工程の変化を具体的に書くと評価が高いです。
公募要領などをしっかり読みましょう
公募要領や応募申請ガイドなど、公開されている資料に「審査項目」は明記されています。
どういうことが求められているかをしっかり理解した上で、事業計画書を作成しましょう。
公募要領をしっかり読み込むことの重要さを解説したコラムもご覧ください。
申請サポートの活用も選択肢のひとつ
「制度の用語が難しくてよく分からない」「書類作成の時間が取れない」と感じる方は、専門家のサポートを活用することで、申請の確度と効率を高めることができます。
当社では、これまでに多数の補助金申請をご支援しており、初めての方にも丁寧な対応を心がけています。
当社の「補助金コンサルティング」の特徴、サポートの流れなど、詳しくはこちらをご覧ください。
サポート料金などはこちらをご覧ください。

まとめ
補助金選びで重要なのは、目的を明確にすることと、採択されやすい構成で計画書をまとめることです。
どの補助金も採択率は決して高くはありませんが、要件を正確に理解し、事業計画を丁寧に整理すれば採択される可能性は高まります。

