中堅企業の未来を拓く!設備投資を後押しする『地域未来投資促進税制』とは?
日本の経済を支える中堅企業に対し、政府は新たな成長支援策を打ち出しました。その一環として、「地域未来投資促進税制」に中堅企業向けの枠を創設し、大型の設備投資を優遇する制度が始まります。
本コラムでは、この新税制の目的やメリット、活用のポイントについて解説します。
「地域未来投資促進税制」は成長支援策の一環です。
中堅企業の成長戦略については、こちらをご覧ください。

地域未来投資促進税制とは?
「地域未来投資促進税制」は、地域経済の発展をけん引する企業が設備投資を行う際に、税制優遇を受けられる制度です。これまで主に中小企業が対象とされていましたが、新たに中堅企業向けの特別措置が設けられました。
中堅企業向け『地域未来投資促進税制』の新設枠とは?
政府は中堅企業の成長を後押しするため、「地域未来投資促進税制」に新たに中堅企業向けの枠を創設しました。この制度により、大型の設備投資を行う中堅企業が税制優遇を受けられるようになります。
今回の改正により、地域経済をけん引する中堅企業が設備投資を行う際に、以下の税制優遇を受けることができます。
- 特別償却50%
- 税額控除6%
これにより、企業は投資負担を軽減しながら成長戦略を進めることが可能になります。
中堅企業対象の上乗せ類型(税額控除6%への深掘り措置)を活用する際には、パートナーシップ構築宣言をしていることが必要となります。
パートナーシップ構築宣言を公表することに加え、設備投資額など各種要件を満たすことで、最大6%の税額控除を受けることが可能です。
特別償却とは?
特別償却とは、通常の減価償却費とは別に、設備を取得した初年度に一定割合の費用を一括で償却できる制度です。
今回の中堅企業枠では、設備投資額の50%を特別償却することが認められています。
例えば、10億円の設備投資を行った場合、その50%(5億円)を初年度に費用計上でき、課税所得を圧縮することで税負担を軽減できます。
税額控除とは?
税額控除とは、法人税の計算時に支払う税額から一定割合を直接差し引くことができる制度です。
今回の中堅企業枠では、設備投資額の6%を法人税から控除できます。
例えば、10億円の設備投資を行った場合、6000万円の税額控除を受けることが可能になります。
どちらを選ぶべき?
この制度では、企業が「特別償却50%」または「税額控除6%」のいずれかを選択できます。
- 利益が大きく、早期に減価償却を進めたい企業 → 特別償却50% を選択
- 法人税の負担を直接軽減したい企業 → 税額控除6% を選択
企業の財務状況や投資戦略に応じて、適切な選択をすることが重要です。
企業にとってのメリットとは?
中堅企業がこの税制を活用することで、以下のようなメリットが得られます。
- 税負担の軽減:税額控除または特別償却により、資金繰りが改善。
- 設備投資の後押し:最新の設備やDX(デジタルトランスフォーメーション)を導入しやすくなる。
- 競争力の向上:生産性を向上させ、グローバル市場でも戦える企業へ成長。
- 地域経済の活性化:新規雇用の創出や関連産業の発展に寄与。
特に、近年はGX(グリーントランスフォーメーション)やDXの推進が求められており、この税制を活用して省エネ設備や最新のIT技術導入を進める企業も増えると予想されます。
中堅企業が設備投資に活用できる補助金は?
中堅企業が設備投資を行う際に、ぜひ活用を検討してほしい補助金をご紹介します。
① 中堅・中小大規模成長投資補助金
中堅・中小企業が人手不足を解消し、賃上げと事業規模の拡大を実現するための設備投資を支援する補助金 です。
最大50億円という大きな規模の補助金で、経済産業省が実施しています。
大規模成長投資補助金とは?については、こちらをご覧ください。
② 地域経済循環創造事業交付金(ローカル10,000プロジェクト)
地域経済を支える事業者の成長を後押しするための補助金制度です。総務省が実施しています。
ローカル10,000プロジェクトとは?については、こちらをご覧ください。
まとめ
今回の税制改正により、中堅企業が設備投資を行う際に大きなメリットを享受できるようになりました。特別償却50%と税額控除6%の選択肢を活用し、事業拡大や生産性向上を目指す企業にとって、非常に有益な制度です。
適用期限は令和9年度末(2027年度末)までとなっているため、早めの検討と準備が求められます。この機会を活かして、企業の成長戦略を加速させましょう。
